サントリー美術館のおかげで藤田美術館の曜変天目も見られました!

完全な状態の茶碗としては世界に3つしかなく、今となっては製法もよく分かっていない曜変天目茶碗。三菱の岩崎家が持っていて何年かに一度観ることができるものと違い、大坂に行かないとみられない藤田美術館のものと、非公開のためにほぼ観る機会がない大徳寺龍光院のものがあるのだけど、残りの2つはいつか機会が巡ってくるのだろうか・・・と思っていたら、有り難いことにやってきてくれました。


藤田美術館の至宝 国宝 曜変天目茶碗と日本の美(サントリー美術館)

藤田美術館


(三菱の岩崎さんのものだけは2回観ているのですが・・・)
曜変天目茶碗を見に行ってきました(2008/04/08)

廟所を守る曜変天目(2013/03/07)


9月最終週の今週は、「根津青山の至宝 初代根津嘉一郎コレクションの軌跡」と、この藤田美術館の展覧会が両方とも会期中で、明治期東西の「日本文化の至宝を買い集めて守ることを使命にした富豪」の紹介が奇しくも同時にほぼ隣り合った美術館で行われる格好になったのですが、先ずは会期末のこちらの方から。


目玉は曜変天目で、入口のポスターもこんな感じですが、
画像



中身は、仏像から始まり(コレクションの原点は、没落する大名家の家宝の海外流出と廃仏毀釈による仏教芸術の破壊からの保護)、絵巻物、掛け軸、能装束と進むので、実は茶道具は最後の部屋のみ。

で、確かに、

快慶作の地蔵仏とか、

国宝の紫式部日記絵詞、

古今和歌集などの断簡で作られた掛け軸、

茶道具にだって、
尾形乾山・光琳合作の皿とか当時7万円の破格値で落札された交趾大亀香合(展示のラストを飾る作品)、
楽茶碗の太郎と次郎(ぜひ三郎も集まったところを観てみたかった)

など見どころいっぱいなのですが、

「藤田美術館の至宝 国宝 曜変天目茶碗と日本の美」(弐代目・青い日記帳)

の方も曜変天目イチオシになってしまうように、4階から始まる展示順路を3階まで下りて、吹き抜けのところに大きく飾られた能装束と能面を見た後で、最後の部屋に入ったところにドーンと展示されている茶碗をご対面することになります。


上にリンクのある過去記事にも書いていますが、

三菱の曜変天目(稲葉天目)は、個人的には「深海の泡」。虹色の気泡とその周りを取り囲む深い藍の色がとても美しい名品だとすれば、

藤田の曜変天目は、一言で言って「星空」。縁に赤いワンポイントがあるのがまた太陽みたいな気にさせなくもなく、真っ暗な夜空のような深い青色をした地のうえに散る、稲葉天目よりも細かい点模様が恒星の瞬きに、たなびく虹色の模様が天の川やハッブル望遠鏡の撮影する星雲のように見えて、見入ってしまいます。

藤田美術館の図録に使われている曜変天目の写真に「宇宙へと誘う、美」と名付けられているのもむべなるかな。


どうやって作ったのか、3つの器のうち、これだけは、茶碗の内側だけでなく外側にまでこの曜変の模様があり、

茶碗を上から覗くと「天球をひっくり返したような」

茶碗を横から眺めると「宇宙を外から覗くような」雰囲気を味わえます。3DCGでいいから手で動かしながら観てみたい・・・


東京都内で観る機会はほとんどない藤田美術館の至宝、まさか現地でもこれほどいっぺんには並ばないほどの密度(上のTakeさんのブログによれば)とは知らなかったですが、もう一度行きたいかなぁ。


藤田美術館の至宝 国宝 曜変天目茶碗と日本の美
会場:サントリー美術館
会期:2015年8月5日(水)~9月27日(日)

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