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zoom RSS 本「ビジネスパーソンのための契約の教科書」

<<   作成日時 : 2012/02/27 22:57   >>

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普段から、「契約書を作ってください」という依頼を日々受けている私から見て、ものすごく不思議なのは、本人は「自分が受注した案件(サービス)」の中身を説明できないのに、こちらに向かって「契約書を作ってください」と言えること。多分、私の世界では、この本ですら難しいかもしれません。


twitterなどでも情報発信をされている弁護士の福井健策先生による、「契約書の教科書」を目指した一冊。

骨董通り法律事務所 For the Arts


企業法務マンサバイバル : 【本】ビジネスパーソンのための契約の教科書 ― 契約は交渉してなんぼという姿勢をいかにして育てるか

のブログ記事を読んで買ってきました(読むまでに時間がかかりましたけど)。


WIN-WINという言葉が大好きなように、商談の相手であっても「同じ方向を向いた仲間」であることをことさら強調しようとする営業(事業)パーソンが多いのは事実。この手の人たちが大いに苦手にするのが「契約書」。

何せ、契約書には「双方が得」という概念は無い(そう錯覚させる方法はあるけど)。権利と義務が表裏一体で、どちらかが押し込めば相手方は割りを食う構造になっている。

だから、契約書に自社のために必要な条件を書くという話は、その営業なり事業パーソンにとっては「お客さんが喜ばない話を持っていけ」という指示であり、

出来るだけ関わりたくないものに見えるらしい。


よって、「商談で担当者が『悪いようにしない』といっているのだから、そこまでお客さんの権利を縛らなくてもいいのでは」とか「何でもいいから、『契約書』という紙を調印しさえすればいいのだから、中身をごちゃごちゃ言うな」という話になりがち。まぁ、私が怖いから面と向かって私にそう言ってくる人はいないけど、依頼者たちがそう考えているのは手に取るように分かる。

で、お客様の担当者が替わった際に、そんな話は引き継いでいないとか、状況が変わったなどの言葉で手の平を返したような要求を受けて、泣きついてきても後の祭りというのはよくある話。

まさに、

「この条件を呑むくらいなら破談にしてほかのビジネス相手を探す方がいい」

が出来ない人なり会社というのは今でも多そうです。


そうした日本の取引慣行を踏まえて、

「契約書というものに何が書いてあるかちゃんと読む習慣をつけておかないと、特に見えないもの(権利とかサービスとか)をグローバルで取引するようなケースを中心に、日本の産業界は痛い目に遭うよ」

という話をしている本です。
その延長線上で、契約書のどういうところを「読めば」いいのかも解説されているのでお得、という構成ですね。


で、例示に、ウルトラマンの版権許諾で失敗したケース、二次的著作権もしっかり吸い上げるディズニー、実は大変なことが利用規約に書いてあるYouTubeというのは、なかなか興味をひきやすくて良いチョイス。

今なら、Googleのユーザ規約統一による影響、みたいなものがいい例示になるのでしょうか。


「工業製品を販売」するのならパターン化、標準化できる取引だけど、

今の日本は、サービス化、アイデア(知的財産権)勝負、見えない価値をどうお金に換えるか、が課題なので、

そもそも、「『標準契約』を出して○○をやります」などという商売(つまり差異化できていない)では上手くいかない

「ビジネスや物づくりもそうであるように、契約書も本来、オーダーメイドのものです。各社・各人の戦略や事情にあわせて、個別に腹をわった交渉をして決まるべきものであって、誰かに決めてもらうものではありません。」(本書P81)


結局のところ、今のビジネスパーソンには、「指示通りやっていればいい」のではなく「自分でどうあるべきかを考えないといけない」が必要で、それは契約書の作成においても同じという話なのですが、

どうやったら、痛い目に遭わずに(社員の数だけ痛い目にあっていたら会社が潰れてしまう)学んでもらえますかねぇ...




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