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zoom RSS 本「ガニメデの優しい巨人」

<<   作成日時 : 2010/12/29 23:21   >>

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好評を受けての続編というのは、得てしてそれまでの評価を下げてしまうことが多いので、どうしようかな、と思っていたのですが、一応、三(数え方によっては四)部作構成らしいので、そこまで読み通してみるかと思い直すことにしました。

この本は、評価の高い海外SF作品

本「星を継ぐもの」(2010/11/11)

の続き。

前作で月で発見された5万年前の「人間」に関する謎が解き明かされたところに、ふって湧いた新しい謎、太陽系に2500万年も前に文明を築いていた知的生命体「ガニメアン」とは何者だったのか、について、新たな動きが発生する第二作。

前作で木星の衛星ガニメデで見つかった宇宙船を作った存在として、ガニメアンと呼ばれるが、別に「ガニメデの知的存在」ではない。とは言え、最初に命名されると、後で修正は効かないというのは何かリアル。

で、前作に引き続いて宇宙船とその積荷、残されたガニメアンの遺骸を地球人たちが研究していたら、何と本物のガニメアンの宇宙船が遠い宇宙の旅の果てに太陽系に帰還してきてしまう、というのが導入部。


そのガニメアンとのファーストコンタクト(言語翻訳が出来るようになるための積み重ねも書かれていたりして、細部にこだわっている印象)から、

お互いが何者を理解した後、2500万年前に惑星ミネルヴァを襲った危機とガニメアンの対処がどういうものだったかを双方の知性が力を合わせる形で解きほぐしていくのが第二作目の内容。

第一作に引き続き、SFという舞台装置上でのミステリーみたいです。


実証できる何かが理論または推論と合わないようであれば、理論側が検討しなおしを余儀なくされる、という形で、それまでの仮説が上書きされて、新しい事実を組み込んで説明できるものに変化していく。そして、最終的に真実に迫る、という探偵?ミステリー。

まぁ、解きほぐすための材料が、惑星の組成だったり、生物内の酵素、遺伝子の系譜、知的存在の先端技術などなので、使われる言葉はかなりサイエンスになりますが・・・


個人的に面白いな、と思ったのは、

先にあげた、ガニメアンとのファーストコンタクトにおけるプロトコル(言語翻訳)を組み上げる過程、

お互いを理解するに従ってガニメアン側から少しずつ明かされる断片的な真実

そして、ガニメアンの側で起きた生命進化などの説明、の部分。


だって、(以下ネタバレ)






惑星ミネルヴァは、火星軌道よりも遠いため、気温が低い。生命が凍りつかない程度に温暖化ガス(具体的にはCO2)がないと生命進化はありえず、確かに地球よりもCO2濃度が高かった。

そうした結果、ミネルヴァ動物は、体内に毒素の排出器官ができるが、そのことは「動物を捕食しても生き延びられない」という結果を生み、肉食動物が生まれない。

捕食関係が成立しないので、闘争本能や逃走本能もなく、恐怖も怒りも敵愾心に基づく行動も生まれない。

その代わり、怪我をすると自家中毒で死を招くので、慎重で思慮深く、結果を予測してあらゆる角度から検討する能力が発達する。

という進化体系が創造されてしまったら、そのアイデアに感嘆せざるを得ないし、

その結果、ガニメアンの一般的性質が、

社会の成員個々は当然、社会に貢献しようとする欲求を持っているはずである。この欲求の満足こそ真の生き甲斐というものである。他から必要とされているという自覚を、いったい誰が好き好んでふり捨てようとするだろうか?おの、他者の役に立ちたいという欲求がガニメアン社会では金銭欲に代わる動機付けである。自分が誰からも必要とされないと感じたらガニメアンは一日たりとも生きてはいられない。

となると言われると、「マズローの欲求を高次で満たしている」ガニメアンの社会が羨ましいというか何というか・・・

しかし、この二作を通じて、科学の未来や人類の未来が明るい、発展し続けるものとして描かれているのは、時代背景もあるとは言え、読みやすくていいですね。



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