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zoom RSS 本「小沢昭一的新宿末廣亭十夜」

<<   作成日時 : 2007/01/25 21:38   >>

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落語や講談などの話芸の本は、その場の雰囲気に浸れない&聴こえない、という楽しむうえでの大きな壁があるのですが、それでもこの本が楽しめるのは、やはり特徴のある話し方に原因があるのでしょうかね。

小沢昭一的新宿末廣亭十夜」は、Amazonレビュワーのくろやぎさん、こと浅沼さんから昨年のMoso望燃会議でのクリスマスプレゼント交換でいただいた本、浅沼さん自身の書評はこちらです。
尤も、書評なんて、そんな野暮なものじゃあございません。なんてのか、この本が伝える雰囲気ってやつぁね、芸人と聞き手が近くに対峙して、お互いに楽しい時間を過ごしましょう、ってぇことだったようだよ、というのが伝わる紹介であります。



閑話休題(それはさておき)。上方落語の流れを除いて考えれば、落語って、しょせんは江戸の地域伝統芸能で、日本各地にある話芸の一種でしかない、と思うことがあります。扱われるネタは、江戸で江戸っ子相手にやっているから通じる部分(たくさん使われる地名は江戸限定だし、町の長屋ネタを農民が聞いても通じないだろうし)があるわけですからね。その意味で、町の風景も人々の気質も変わっていく以上、落語のネタも演じ方も変わっていかざるを得ないと思うのですが、「古きよき」みたいなノスタルジーとくっついて伝統化しているようなところはあると思います。たまに「現代ネタの落語」というのがニュースになるようでは、庶民の娯楽としての「落語」というものが、歌舞伎や能のように敷居が高く感じられるものになっていくとしても仕方ないところでしょう。

ですが、落語がラジオやテレビのコンテンツとして流されたのが影響して、昭和期の大名人というのは、文楽師匠をはじめとして、全国区な知名度を誇ります。そうした大名人たちの、まだ江戸期の雰囲気に触れることができた世代の演じる寄席が思い出話として語られる、というのは、寄席とか、江戸文化といったものに興味を持つ人には大変面白い出し物なのではないかと。

それを、小沢昭一さんが演る、きっとあの飄々とした語り口で演る。それも10日間ぶっととおしで。

この本は、そのお話の顛末を書きおこしたもの。当然、寄席独特の言い回しやイントネーションは、聞いたことがない人には通じないだろうし、「ラメチャンタラ、ギッチョンチョンデ、パイノパイノパイ」に節がつけられない人には、お話そのものが暗号会話かもしれません(語っている方も意味不明の言葉なんですけど)。

ただ、基本的にもういらっしゃらない方を追憶する思い出話なんで、全体的にあったかい雰囲気のしゃべり口で話し続け、ところどころ自分でボケたり、ツッコミを入れたりする。小沢昭一的世界が展開されており、仮にトゲトゲした心持ちで読み始めたとしても、何となく毒気を抜かれてしまうような効果はありそうです。

私は戦争の話とあとがきでほろりと来ました。人情話を聞かせる芸ってのはすごいですな。
小沢昭一的新宿末廣亭十夜

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[読書ノート]小沢昭一的新宿末廣亭十夜
著者:小沢 昭一  出版社:講談社  2006年7月刊  ¥1,260(税込)  182P TBSラジオに「小沢昭一の小沢昭一的こころ」という長寿番組があります。 フリー百科事典ウィキペディアでは、「1973年1月8日に放送開始」となっていました。 私は小学校の頃(1960年代後半)に聞 ...続きを見る
浅沼ヒロシの書評ブログ 晴読雨読日記
2007/01/26 10:03

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内 容 ニックネーム/日時
プレゼントした本を気に入っていただいて、私もうれしいです。
私のブログ紹介までしていただき、ありがとうございました。
トラックバックさせていただきますね。
ではでは。
アマゾンの「くろやぎ」こと浅沼ヒロシ
2007/01/26 10:02

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