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zoom RSS 映画「君の名は。」(ネタバレなし)

<<   作成日時 : 2016/10/14 23:06   >>

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後半で大きく物語が変化する部分は、公開1ヵ月半になる今でもネタバレの扱いを受けてて「10代の少年少女のドタバタ恋愛もの」っぽい売り方をしているので、年代層の高い方で「そういう話はいいや(こっ恥ずかしい)」みたいな反応があるのは分かるのだけど、この映画が描き出したものを、TVやパソコンモニターの画面の大きさで見るのと、映画館の大スクリーンで視野いっぱいに広げて観るのでは、受ける体験が異なりそうなので、たとえ最終的に「底の浅い話でつまらない」「これはミュージックビデオで映画じゃない(音楽ウルサイ)」「説明が足りない」「ご都合主義」という感想になるとしても(で、そういう感想になりそうな映画であることに私も同意するけど)、一度は映画館で観てみるのがいいんじゃないかな、というのが私の感想。ようやく超満員状態ではなくなってきたようだし。


映画『君の名は。』公式サイト

劇場長編アニメーション『君の名は。』(Other voices-遠い声-)←監督の個人サイト






かつて「ほしのこえ」を観て「多分ストーリーなど細かいところなんかどうでもよくて、一緒に居たいねという想いだけを結晶化させてみせた映像詩」と感想を書いたのがもう11年も前のことらしいのだけど、

「ほしのこえ」を見た(2005/06/16)


この「離れ離れになってもまた一緒になりたいと願う想い」を、多大なスタッフの協力でもう一回徹底的に再結晶化させてみようという意図で作られた映画がこれなんだろうな、というのが私の印象。


ほしのこえの後、雲の向こうと秒速5センチメートルも見て(例によってレンタルDVDの旧作コーナーに入ってから)、「男子(男性ではない)の失恋トラウマ」的なものをグリグリ抉るタイプの作品作りをする人にみえたので、少々イタい作品だなぁ・・・これ絶対一人ぼっちの時でないと観れないぞ、という認識をして・・・

なので、その次の二作品は、展覧会で設定資料とかは見たものの、作品自体は観ていなかったりするのだけど、

三島で「新海誠」展(2014/07/17)


今回は、そうした「イタさ」の角を少し丸くして、いろんな層向けにマイルドにした感じ。


元々、「深いストーリー」とかの人ではないと認識していて、どの作品も、何か核になる「表現したい感情」があって、その感情を自分の感情として観客に呼び起させるために作られた場面の繋ぎ合わせで全体が構成されている、と思っているので、

その場面場面で描かれているシーンから受ける「可笑しい、嬉しい、悲しい、寂しい、もどかしさでも、昂揚感でも、苛立ちでも焦りでも心がじんわりする感じでもいい」だけにフォーカスして「五感を通してどの感情をゆさぶりに来ているか」に素直に反応する視聴スタイルができれば、この映画を純粋に楽しめるかな、と。

別に瀧君や三葉ちゃんのようにイケメン美女でなくても、赤い糸伝説やずっと想い続ける純粋さ(未練でもあるが)を信じられないほど擦れてしまったとしても、あの手の「感情自体」には心当たりもあるでしょうから。


そういう作りなので、いろいろと考えさせられるストーリーとか、練り込まれた会話とか、ちゃんとした情景説明とかがある「誰かの物語」を観たい人とはとても相性が悪い映画だと思うのだけど、

実は、そういうのは「小説版(違う視点から書かれた本が2冊あるが、両方読むと、映画のシーンの説明不足な点はある程度クリアにできる)」の方で補完できるようになっているので、根気よく付き合えばリカバリ可能だったりはします。

で、初見が映画の私なんかは「置いてけぼり」感(話をところどころ見落とした感じ)を感じたりするのだけど、小説に手を出せば解消できるようです。


何と言うか、この映画が描いた内容をそこそこ理解するには、映画観て小説も読んで改めて映画見直して、みたいなことをしないといけないように感じるのに、何でこのハードルの高い作りの映画が大ヒットしているんだろう、というのが、この映画最大の疑問。感情を直接揺さぶられる体験が出来た人がリピートしている状態なのでしょうかね。



2度目以降の視聴でないと何が描かれているのか絶対に理解できないオープニング映像とか、

4つも存在する主題歌の歌詞が、実は主人公2人の台詞・モノローグの代わりでもあって、下手すると歌詞に伏線すら張られているので、あれを歌(BGM)として聞き流すと心情描写をいくつか見落とした状態になるとか、

どうしても「人物の動き」に目が行きがちなのだけど、本当に気を配っておくべきは「月の満ち欠け」とか「飛んでいくトンビ」とか「描き出される光(朝、昼、夕、夜とか、雨とか雨上がりとか、雲とか、星空とか)」であって、意味のない風景点描に見せて実は重要な心情描写がそこに託されているとか、

シン・ゴジラとは違う意味でむちゃくちゃ情報量の多い映画になっているので、それらの情報から自分の感情を呼び起こすためには大画面でないとなぁ、という話。


もしくは、先日の日曜日に2回目を観終わった後、出口に向かって歩いてたら、近くを歩いてた小さな女の子が「入れ替わってる状態なのかそうでないのかよく分からなかった。だけどまた観に来たい」と姉だか母だかと話してるのが聞こえてきた時に思った「この映画は『観る』ものでなく、『その世界の空気を吸いに行く』ようなもので、そのためには視野がこの映像で埋め尽くされないといけないのでは」という話。


この映画、私にとって、やっぱりこの監督の過去作とそう変わらず、「もう届ける手段がないほど遠くに隔たった人に何とかして伝えたかった想いを抱えたまま生きる切なさ」を描いたものだったので、

いつでも伝えられると思ってついつい伝えるのをサボってしまっているような誰かを思い浮かべられる人か、

もう何をどうしても伝えることができない、伝えそこなった想いへの悔いを持っている人なら、

共感できるポイントがあるのではないかな。



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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
「この世界の片隅〜」を観るつもりだったのですが、こちら、まだ上映していたので観てきました(やっと!)。

映画がヒットした理由が、なんとなくわかるような気がします。

個人的には韓国映画「イルマーレ」になんとなく似ているなあ…うむむ、と思い。
音楽が少しうるさくて落ち着かないとか^^。
飛騨は父の出身地なので、一度訪れたいと思っています。

「沈黙」も見たいし、東京藝大の「雪村展」も面白そうだと思いつつ、今年も体調と相談しながら、ゆるやかに活動したいと思います。
ということですっかり遅くなりましたが、今年もよろしくお願いします(^^;


凛花
2017/02/11 16:51
君の名は。が面白いのは若い人で、この片隅〜が面白いのは年配だという話もあるらしいのですが、両方とも面白い私はどうなるのでしょうかね(笑)

ただ、両作品ともいろんなものを全部「綺麗」にしてしまっている点も否めず、野火とか沈黙とかも見ないとバランスが…こうして「観ないといけないもの」が増えるのは大変ですね。

こんな感じで更新してるんだかしてないんだか、なペースになってますが、頑張ります!
いーわん
2017/03/07 22:45

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