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zoom RSS 本「応仁の乱」

<<   作成日時 : 2017/10/31 22:37   >>

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本当になんでまた、このマニアックな本が何十万部も売れたベストセラーになったのでしょうね。ならばなぜ大河ドラマの「花の乱」は・・・(平清盛に抜かれるまで歴代ワースト)という気もしますが、まぁ、いくら読んでも爽快感のかけらも得られない歴史事件ですから、書籍としてはともかく、TVのエンタメとしては絶対にウケないか。


『応仁の乱』/呉座勇一インタビュー(Web中公新書)

「応仁の乱」はなぜヒットしているのか? 筆者が読み解く(産経新聞)


著者の言では、「応仁の乱」を採り上げた書籍(一般向けという意味だろうが)は30年ぶりなのだとか。ということは、80年代後半で、私が学校で歴史を習っていた頃。

その本がどういう内容だったかは確認していないけど、その頃の「応仁の乱」観だと、足利将軍自体による統制力が弱く、有力大名の補佐を必要とする室町幕府は、二大有力大名である細川勝元と山名宗全の対立が都での騒乱にまで発展することで、国内統治能力を弱め、各地を治める武士たちによるそれぞれの支配強化と隣接する勢力同士の争いが繰り返される戦国時代へと転がって行った、

という大雑把なイメージで、将軍の足利義政は銀閣寺に籠ってしまった統治能力のない文化バカ、将軍夫人の日野富子は我が子を将軍にしたいのと、利殖に興味があって政治に口を出す悪女、あとは出世欲の有力大名たち・・・

くらいの扱いだったと思うのですが、世の中そんな単純なわけがない。最新の研究結果でそれらをひっくり返すべくこの本が、ということのよう。だとすると、「最新研究を活かし、豊臣秀次などの武将をそれまでと違う姿で描いた」点も評価された真田丸みたいな人気なのかも。今までのものの見方は間違っていた、実はこう、というところに爽快感を見出す感覚はあるかもしれないですね。


いくら300ページ近いとはいえ新書のこの本に応仁の乱を全て書き尽くすことは出来ないそうで、戦乱当事者の最上層の人物以外は、京都と奈良の間(&当時の奈良の支配者興福寺にとっての大きな収入源である北陸)でこの戦争に関わった人たちしか出てこず、戦いも、京の都で起きたものか、奈良の興福寺が治める地域が戦場になったものしか扱っていないのだけど、それでも「えーっと今回は誰と誰が敵味方(陣営が変わるメンバーが多少いるので)だったっけ」と混乱するほど複雑。

実際には関東でも九州でも戦っているし、近畿内でも兵庫方面の戦いもある。でもって、それらは別に一つの大義の下で総大将の作戦に従い各地で、といったことではく、どっちかの陣営に属した誰かが、自分の権益を守るor拡大するために相手陣営の誰かをバラバラに攻撃しているに過ぎない。

だから、西軍陣営の誰かと対立している、という理由で東軍にいる者が、その敵対者との関係が変化したので、西軍と戦う理由が無くなって東軍から離脱するとか、その逆とかがあって、

これを「一つの『応仁の乱』という戦争として括る意味あるのかね?」という気分に。


まして、途中で、「細川と山名の総大将同士だけなら和睦できそうだったが、諸将が、自分の参戦目的は達成していないという理由で反対して戦争が終わらない」となるに及んで、「細川と山名は『総大将』なのか」という疑問にまで。

どうしても、「なんとかの乱」、「変」、「合戦」という事象は、「誰かの下知の下で動く軍勢(単一の軍だったり大名連合軍だったりするとしても)同士の戦い」で、「ある戦争目的」の達成のために戦っている、と思ってしまうので、

「何かの問題で対立する相手がいる武将」の組み合わせを複数揃えて、「2つの陣営」の旗印の下で勝手に戦わせている観がある応仁の乱が理解しにくいのは仕方ないのかも。


○自分が主体的にかかわるある問題で「盟主」として振る舞い、対立勢力とやりあっていたら、「援軍」として誰かが旗下にはせ参じてきた。
○その援軍を「盟主が解決を目指している問題」の解決案への支持者だと思っていたら、実はそんなことはなく、ある陣営に属することで、別陣営に属している自分の目先のたんこぶである誰かを倒したいだけだった

という仕組みで戦争が行われたら、「敵(の味方)の敵は味方」連合軍という困った軍勢になるわけで、

「どこで戦争の手打ちをするか」、「何の問題(大名の世継ぎとか領有権紛争とか)が解決したら戦争目的が達成できたとして矛を収められるか」を見誤るのは当たり前な気が。極端なことをいえば、どちらかの陣営の全武将がそれぞれの対立点で他陣営に対し敗北する、とならない限り勝利はないわけで、その調停に失敗して無能呼ばわりされる足利義政はかなり不憫。


で、ビジネスや社会で、そんなバトルロイヤルな戦いの参戦者やレフリーになるかもしれないときに、情勢判断を誤らないことはとても難しい、というのが実感できます。

短期的にしか立ち回れず没落する者も、この期にジャンプのきっかけを得る者も、うまいこと舞台に残り続ける者もいるけど、その長短はさておき「生き延びる」というのは確かに凄いことですわ。

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