いーわん情報源 たまには日記

アクセスカウンタ

zoom RSS 本「第一次世界大戦 忘れられた戦争」

<<   作成日時 : 2014/05/27 22:04   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

今年は2014年。100年前が1914年。第一次世界大戦開戦100周年ということで、今年の夏辺り、ヨーロッパで記念式典などが行われるのではないかと思いますが、日本ではあまり関心を引かなさそうです。でも、第一次大戦は、一時期ヨーロッパ列強のみで回していた「世界」史の最後の事件だし、日清日露で力をつけた日本が「列強」になったきっかけでもあり、トルコ、ロシアなどの帝国の崩壊とその後の民族問題の始まりがそこに含まれている。ちょっと通史を読んでみようかなということで手に取ってみました。


と言っても、この本は戦史本ではないので、西部戦線や東部戦線、海戦のそれぞれの戦いやその結果についてはあまり触れられておらず、開戦前夜から講和に至る戦争当事国の外交交渉の経緯を追うのがメイン。

ヨーロッパに長く存続し複雑な縁戚関係を形作っている「王家」たちが「親族としての繋がり」の中で行う交渉と、国民国家政府がその「国益」のために行う外交が表裏をなして、帝国の版図、植民地の分割、以前の戦争によって移動した国境線を回復したいというそれぞれの想いなどがどうぶつかったのか、

で、敵の敵は味方、双方が自分を有利にするため、自分が孤立させられないようにするために打った手が

表と裏の交渉当事者の意思疎通の不備で裏目に出たり、革命派などの反対勢力によってそれまでの秘密交渉が暴露されたり、

既存秩序の中だったら紛争解決手段として役立ったであろう事柄が、そもそも国家の仕組、国民大衆の戦争への関与(総力戦でほぼ全国民が戦争当事者)などの変化によって秩序自体が揺さぶられている中で機能しなくなり、

戦争がいつまでも終わらない状態に陥っていく様子を描写しています。


一方、その、ヨーロッパがヨーロッパ以外のことに手が回らなくなっている時期を捉えて中国や南洋諸島で(戦後の長期のシベリア出兵も含め)自国の権益を拡大する手を打つ日本は、ヨーロッパの戦争にはほぼ関与しないが(同盟国イギリスのために一部海軍艦艇を地中海に派遣して護衛任務にあたらせたくらい)、

この漁夫の利狙いの動きが(世界情勢の中で上手くいきすぎたことで)、米英の日本警戒に繋がっていくところや、


トルコ帝国やロシア帝国を内部から崩壊させようとする欧米の策謀が、アラブ民族主義と共産主義を大きくし、20世紀のその後の戦争の種が蒔かれていること、

で、そのロシアを倒した革命派が、共産主義革命を拡げようとして新たな火種となっていくこと、

が簡単にまとめられているので、20世紀前半の世界史の概略を掴みたいな、という目的にはよさそうです。まぁ、何というか「陰謀の時代」だよねぇ、というのが個人的な感想ですが。


ヨーロッパはEUとして統合されたので、一応、域内戦争は生じない状態になっているはずだけど、その周囲には火を噴きそうな火種はいくつもあって、100年前の出来事にも関係する厄介ごとはいくつも残っているから、この手の知識も持っておいた方がいいですかね。



ところで、ドイツの緒戦を有利にするための計画、シェリーフェン作戦が、冒険的であると考えた後任者たちが、それを変更しようと試みた時に、「一度決定されたことは変更することはできません」と反論されて、結局実行された、という話には、「人はいつまで経っても進歩しないなぁ」という感慨がわくのだけど、なんなんですかねぇ。




Amazonアソシエイト by 第一次世界大戦  忘れられた戦争 (講談社学術文庫) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
本「第一次世界大戦 忘れられた戦争」 いーわん情報源 たまには日記/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる