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zoom RSS 本「最高の戦略教科書 孫子」

<<   作成日時 : 2014/04/03 22:27   >>

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世の中には、わざわざ仕事が終わった後の時間帯とかにどこかに集まって、酒も飲まずに「この文章はきっとこんな意味だと思う」とか「この考え方は現代でも使えそうだ、例えば最近某経営者が打ち出した経営戦略は・・・」とか語り合う酔狂な会合があるそうで、自分たちでは「勉強会」とか呼んでいるようですが、はたして、一体何を「勉強」しているのやら。そうした会合で種本になるものが、この「孫子」です。


孫子と言えば、2,500年も前に「国同士の戦争の方法」を君主に指南するために著された書物。動員兵力も使用する兵器体系も全く異なる世界のセオリーなんか読んでどうするの、という風に思った人に、

孫子という本にはこんなことが書いてあって、こういう応用の考え方を働かせられれば、現代に役に立つ本として読めるんだよ、という本が今回の分厚ーい本になります。個人的には400ページ、500ページの本でもさほど驚かないですが、この384ページもある本が本屋にドーンと展開しているとちょっと圧倒されますね。


画像

(日本橋の丸善にて)

以前に著者のセミナーを聴いて、↓こんな記事を書いたこともありますが、

あなたは一生「勝ち」続けることができるか(田中塾応用コース「会計×戦略」PART1)(2012/09/28)

「自分の戦場で勝つ」ことが勝利である(田中塾応用コース「会計×戦略」PART2)(2012/09/29)


バトルロイヤルのように、1対多数で生き残るために戦わないといけない世界での戦い、というのは、現代社会にも起きていると思われるので、レッドオーシャン的な世界にいる人が処世のための参考書を探すには歴史に学ぶのがよい。たぶん、孫子のいた戦国時代中国は君主論で描かれているイタリア世界と似ているのだろうから、どちらの世界での生き残るための振る舞い方は、現代社会に使えるはず。

ただし、孫子も君主論も一言一句丸のみして、そのまま使えるハウツー本ではない。

そこに書いてあることの意図(何でそうするのがいいのか、それをやってはいけないのは何故等)を読んで、その意図を現代に当てはめた結果「採るべき振る舞い」を導き出すという作業が必要になる。

この本の中で「抽象化」と呼ばれている作業のために「他の人と話し合って自分の解釈に磨きをかける」というプロセスをやることを目的にしているのが、最初に挙げた「勉強会」なるものらしい。


でまぁ、その勉強会の講師の役の側に立つことが多い著者が、普段、勉強会で皆がどんな抽象化をして、孫子を現代に活かそうとするための思考をしているのかを、具体例で示してくれている本がこの本、と見れば良さそうです。



というわけで、この本の肝は第二部の孫子の考え方の活かし方の辺り。「本をどのように読めばいいのか」そのものを伝授するというかなり難しい取り組みをしているので、それが上手くいっているかどうかは、読者が抽象化できるようになったか否か、で判断するしかないのですが、

第二部の各章のタイトルの並びを見て「うんうん、こんな疑問あるある」とか思えれば、最初の関門は突破ではないでしょうか。

読んでいることを鵜呑みにせず、それって当時本当に有用だったの?そこまでする?別のやり方はない?今でも通用する?と考えるところから始まる思考プロセスを紙面上で追体験するのが、この本の読み方かな、と。


単純に「孫子ってなーに」が分かればいい、な人は、

本「最強の孫子 戦いの真髄」(2013/03/21)


「経営者が孫子を参考にしてるっていうけど、それってどんな感じに参考にしてるの?」な人は、

本:渋沢栄一「論語と算盤」と現代の経営(2013/08/02)

を読めばいいのではないかな。


この本を、というか、孫子勉強会とかを見聞きするまで、疑問に思っていなかったなぁ、と思っていたのは、


実は「孫子には肝心な点は書かれていない」
でもって、「自分の売り込みのための書物なのだから、自分の持つノウハウの一番大事な部分は書きこんでいない(その部分を知りたい君主に採用してもらおうと考えている)」


本文の背景のみならず、執筆の背景にまで考察の範囲を拡げる可能性があるのか、という点で目からうろこ。


でもって、実は一番覚えておこうと思ったフレーズは、

「敵はとり得る三つの方針のなかから四番目を選んでくる」(大モルトケ)P72


孫子の言葉じゃなくてモルトケかよ!



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本「組織サバイバルの教科書 韓非子」
皆が読む中国の古典といえば何と言っても「論語」で、ビジネスマンは戦略を学べとかで「孫子」、世の中に疲れた人たちの愛読書(?)「老子」、の3つくらいが標準的なところかと思うのですが、参謀業務を行っている私みたいなのにお薦めとなるとこの「韓非子」になります。 ...続きを見る
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2016/09/19 10:48

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