いーわん情報源 たまには日記

アクセスカウンタ

zoom RSS 本「独立国家のつくりかた」

<<   作成日時 : 2012/09/23 10:30   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 1 / コメント 0

美術館の図書コーナーを歩いていたときに見かけて「おぉ、リアル『マイ国家』だ!」と思って衝動買いした一冊。

星新一「マイ国家」

マイホームを“マイ国家”として独立宣言。狂気か? 犯罪か? 一見平和な現代社会にひそむ恐怖を、超現実的な視線でとらえた31編。

星新一のショートショートは、表題作紹介文にあるとおり、独立国家であると宣言した一軒の家にたまたま「迷い込んだ不法入国者」であるところの飛込み営業マンが、

「一定の領土があり、主権を持つものがいて、統治形態が備わっていれば、それは国であろう?」という主の主張を聞かされ、「おかしく」なってしまう話なのですが、


こちらは、現在の「国」とは違うレイヤーで、全てを国に任せず、自分たちで考え、行動しようという本。

ZERO PUBLIC - 坂口恭平新政府領土拡大計画

このサイトにあるとおり、この新政府の趣旨に従って「開放された」土地というものが領土として規定されているのですが、

坂口恭平さんによる「現在の体制に対する非服従をアジテーションしている本」と言ってしまうと、かなり間違えた捉え方になりそう。


星新一の作品に出てくる「真田さん」(マイ国家の主)は、自分の土地として持っているものを元に、主権と統治を確立して国を作っていますが、

坂口さんの主張は、

なんで、自分が住む場所を手に入れるためだけに、35年もの住宅ローンを組んで、100年ももたない家を建てて、その借金を返すために毎日会社で働く生活をしないといけないのか?

この国では、リストラされたからといってただちに餓死するような状況にないのに、なぜ自殺者が後と絶たないのか?


という疑問から、

政府のやり方では自分たちは守られない

でも、自分たちには政府を倒すことができない

嫌々従いたくもない

では、自分たちで新しい切り口での「共同体とは何か」を考え、実践することにする。

それは「助け合い」である。

誰にでも「役割」がある、それでもって他人の役に立っていれば、共同体の中に居場所が出来る。お互いに支えあわないとやっていけないことが全ての構成員に分かっているので、「お互い様」になる、「分け合うのが当然」になる


という社会(態度経済と呼ぶことにしているようだ)を著者は目指したいのだという「自らの独立宣言」の本、といったところ。


この本を読んでどう思うかは人それぞれ。それこそ、「マイ国家」のラストで営業マンが周囲の人たちによって精神病院に送り込まれたように扱うこともできるし、「マイ国家の主は正しい」と結論づけることもできる。

実際、マイ国家は、固定資産税を「国際共同分担金」という名目で払っていたし、自領土(ただの一軒屋)内では何も生産されていないので、何らかの手段で領土外からの物資調達や収入があったはず。残念ながら、一人暮らしの存在なので、国家としての継続性には問題があっただろうが、もし、他者との連帯があるのなら、坂口恭平新政府と似たようなものであるとも言えたかもしれない。


それよりもこの本で読むべきは最終章。

自分がやりたいことではなく、自分がやらなきゃ誰が出来るということをやる、

インターネットなどを使って人と出会え、

納得がいかないことに思考停止させるな、思考せよ。拡張せよ。

考えることをやめてはならない。


間違いなく、自分には出来ていないです。





Amazonアソシエイト by 独立国家のつくりかた (講談社現代新書) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(1件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
坂口恭平の新政府とは何か@ワタリウム美術館
ワタリウムの新しい展示が「新政府展」などという名前だったので、先日の本の内容と関係あるのかなぁ、という感じで観に行ってきました。 ...続きを見る
いーわん情報源 たまには日記
2012/11/29 22:07

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
本「独立国家のつくりかた」 いーわん情報源 たまには日記/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる