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zoom RSS 本「大震災の後で人生について語るということ」

<<   作成日時 : 2011/11/02 22:27   >>

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この橘さんという方の本は今まで読んだことがなかったのですが、従来のこの方の説の集大成的な主張の本が出来た、というので、読んでみることにしました。

今までだましだまし「未だ日本の繁栄は大丈夫」と思い込もうとしていた人たちにとっても、今回の大震災は、戦後成長とともに生きて、その生き方さえしていれば大丈夫という価値観に痛撃を与えるものとなりつつある。

曰く、

持ち家は賃貸より得だ、という「不動産神話」

大きな会社に就職して定年まで勤めるのが一番良い生き方である、という「会社神話」

日本人なら円資産を保有するのが安心だ、という「円神話」

そして、定年後は年金で暮らせるように国が何とかしてくれる、という「国家神話」

の4つの神話は、1997年に山一などの破綻も招いた金融危機と、今回の大震災を経て、かなりメッキが剥げてきている。

そのまますがり付いていては危険だとして、今後はどうすべきか、という著者の論が述べられています。


円の方は、円よりもドルやユーロの方が信用できない、ということで日本自体の競争力に比して不釣合いな強さを示しているけれど、

年金は、70歳近くにならないと受け取ることもできないことになりそうなのに、払い込みは20歳からずっと行わせる、という「詐欺」同然の仕組み、

不動産に関しては、賃貸との比較だけで言えば「資産価値(将来値上がりや収益を見込める)のある所有」というものもあるけれど、大方の土地はすでに「買っておけば将来は価値が上がる」ことは見込めない、

会社は、価値を生み出さない「作業者」に高給(世界的にみれば誰もがとんでもない高給取りだ)を払う余裕は既にない、

そして、不動産も仕事も預貯金などの資産も全て「日本」という国のうえに置いてあるということは、結局のところ、日本に何かあったときに全て失うリスクを抱えている、ということらしい。


特に後ろ2つはよく分かる。

数日前に路線価が随分と下がった浦安のように、今回の震災で液状化してしまった地域の不動産所有者は一気に価値を減じただろうし、多分、次に関東で地震が起きるときに、それはもっと多くの地域で似たようなことが起きるだろう。そもそも、人口が減る社会で、不動産などというものは、街の繁華街周辺以外で価値を持たないことは、今までの過疎地やシャッター商店街を見ていれば一目瞭然。大都市周辺も大きな目で見て過疎地化が始まった、というのに過ぎない。

会社の仕事は、「『作業』だけをしていて『価値』を生み出さなくてもいい」人たちと、「仕組みや新しい何かなどの『価値』を付与できる」人たちに分けてしまった方が、両者が同列で足の引っ張り合いみたいな仕事をして全体的に無責任な企業運営になっている大企業の現状を何とかできるのではないかという気がするし、

ポジティブ評価を集めて、「あいつは○○ならまかせろというヤツらしい」という話で人が語られる世界である方が、人は(ウツなどで)潰れにくくなると思う。もちろん、呑気な作業者としても生きていける(つまり逃げ道がある)制度があるのが前提だけど。


総じて、役に立たなくなりつつある体制を守っている「国」なるものに「民」を守る力が無くなる可能性がある以上、

神話を前提にした年金や雇用慣行を破壊する方向に進むよう何か行動するか、もしくは「そういった大樹に頼らないで済む自分」を準備しておかないと、

この先の日本の将来も、そこに住む我々の人生設計も暗い、という本かな。

どういうポートフォリオがいいかとか、ある程度の解決策も提示されているけど、実際にどこまでやるのがいいかは悩みどころ。

とは言え、自分のキャリアプラン的にも資産計画的にも少しは修正を加えないとまずいかな。尤も、現状の世界経済では、ここは大丈夫という安全圏を見出しにくいと思うのだけど。



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いつか来る未来、それとももう来ているのか?:大震災の後で人生について語るということ
大震災の後で人生について語るということ作者: 橘 玲出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/07/30メディア: 単行本 筆者の橘玲は言っていることがブレない。 現在の財政赤字の拡大ペースは維持できない。ニッポン型雇用は崩壊する。経済的に見て持ち家を取得するのは損。このような主張を繰り返していて、未だに予言は成就していない。 インフレ到来論者の藤巻健史と同じで、経済学的に見ていつかは当たる予言を繰り返している(けれど、まだ当たっていない)人だ。 その筆者が、3.11東日本大震災が、... ...続きを見る
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2011/11/03 22:56

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