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zoom RSS 本「はやぶさ、そうまでして君は」

<<   作成日時 : 2011/07/02 22:32   >>

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小惑星探査機「はやぶさ」の奇跡の帰還は、そのプロジェクトX的なドラマ性もあって、大いに話題になり、また関心も集めたわけですが、その構想開始から無事帰還までを、「生みの親」であるJAXAのプロジェクトリーダー川口淳一郎さんの口から語った本。やはり当事者の話は面白いです。

小惑星探査機「はやぶさ」(MUSES-C)(JAXAサイト)

はやぶさ、7年間の旅(NEC特設サイト)

小惑星探査衛星はやぶさが無事に到着してくれて本当に嬉しい(2010/06/14)

丸の内にはやぶさのカプセルを見に行った(2010/08/16)


なお、この本を題材にラジオの対談番組にも出演しています。

川口淳一郎 (宇宙工学者、工学博士) [2011/02/20放送](ラジオ版学問ノススメ 音声ファイル(55分))


日本の宇宙開発といえば、代表的な運用事例は「ひまわり」、最近の成功例は月探査で成果を挙げた「かぐや」。一時期はロケットの打ち上げ失敗が続いて不安だったけど、最近のH-IIロケットは安定して打ち上げに成功しているし、技術的な点ではよくなってきている。でも、アメリカ・ロシアほどの力はなく、何となく「後塵を拝している」印象。

その意味では、世界初の小惑星からのサンプルリターンを成し遂げたプロジェクトを成功させたのは驚くべきこと。


でも、このプロジェクトは、

「NASAも手を出せないような野心的な計画だからこそ(NASAに先を越される心配がない)」構想出来て、

「まぁ、全部の目標を達成しなくても十分でしょう?」というリスク評価、成果評価だったからこそ着手できた、

「でも、絶対に地球まで還す!」という目標メンバー全員で共有したうえで、様々なアイデアを出し合ってプロジェクトを進めたからこそ、あれだけの困難を乗り越えることができた、

というのが分かります。


無事に打ちあがって、イトカワに到着するまでは順調な飛行。世の中、順調であるときには話題にならないもの。着陸(一度失敗)から通信途絶にいたるトラブルは多少のニュースになったものの、科学記事の範囲を出ず・・・という断片的に見ていた者は当時よく知らなかったプロジェクトの経緯が詳しく描写されていて、興味深かったです。


そもそもの評価では、

「宇宙空間でのイオンエンジン連続稼動」が実証できて、未来の推進機関として使えることが証明できさえすれば、はやぶさは成功。

その後の、地球とのスィングバイによる軌道修正も、イトカワへの到着、着陸、サンプル入手、そして帰還は全て余禄。だから、還って来なくても全然不思議ではなかった。

予定された運用年数を超えた飛行の末に、最後の最後まで地球側からの指令電波のとおりに動いたところに「はやぶさにただの自律機械としての存在を超えた何かを感じて」、「そうまでして、君は」という感慨が生まれ、日本全国をおおう感動物語となったのでしょう。


この本でおおっ、と思ったのは、「減点式評価で目先すぐにリターンがあることばかりしていると自己収縮のスパイラルになる」という話。

短いスパンで評価しようとすると、とりあえず「確実に成功が見込まれること」をして成果を出そうとするが、それを繰り返していくと「新しい種」が仕込まれないために、発展がどこかで頭打ちになる、だからどこかでリスクを取って行うのが大事。で、その時には特に、減点法ではなく加点法で評価できるような考え方を使わないと上手くいかなくなる。

会社経営とかでもそうだよな、と深く納得。


川口先生も、自分の仕事について語ることで後に続く者の道を残していこうという気迫があるので、人を引き込む話が上手。

宇宙開発分野でその点の第一人者であるロケット開発の「生き字引」的川泰宣さんや、日本科学未来館館長の毛利さんと通じるものがありますね。




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