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zoom RSS 本「日本の星『星の方言集』」

<<   作成日時 : 2011/04/01 22:44   >>

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読み終わって気付いたのですが、この本の奥付によると、最初の刊行は昭和32年!日本で夜空の星を何と呼んでいたか、という歴史資料を残せる最後のタイミングでこの本が出ていたのだな、というのがよく分かります。

著者の野尻抱影さんは、冥王星の命名者でもあるように、天文の知識を日本に広めることに関して功績のあった人で、その人のライフワークであった、

日本の星の和名集め、伝承集めの集大成的な本なのだそう。


確かに、今の我々は、オリオン座とかカシオペア座、誕生星座であるおひつじ座、おうし座・・・の黄道12星座などといった日本由来でない名前で天文用語を知っているけど、それを自分たちの先祖が何と呼んでいたかは全然知らない。

せいぜい、北斗七星やすばる、明け(宵)の明星といったところ。


ギリシャ神話のような壮大な体系はないにしても、ご先祖様たちが見上げた夜空には何が見えていたのかが見えてくるような本です。


例えば、その北斗七星。

七つあるから「ななつぼし」、

四(四角の部分)と三(そこから伸びた部分)を2つのさいころに喩えて「しそうのほし」、

何に見立てるかは諸説あって、「ひしゃく(柄杓)ぼし」、「かぎ(鍵)ぼし」、「かじ(舵)ぼし」、「けんさき(剣先)ぼし」

一部だけ使うと「ふな(船)ぼし」にも。


日本にはさそりは居ないので、さそり座の星の並びを見て思いつくのは、「釣り針」

だから、名前も「うおつりぼし」や「たいつりぼし」

ペガサス座やオリオン座の胴体部分の四角形は、日本人にはどちらも「枡」。


さそり座のアンタレスだけ取り出すと「あかぼし」で
真冬に強く輝くシリウスは「おおぼし」

でも、地方によっては「おおぼし」とは金星のことだったり、

みつぼし(三ツ星)といえば、広く言われるのはオリオンの帯の3つの星だが、アンタレス(赤星)とその両脇の星の3つを指す地方も多い。


そのアンタレスと両脇の3つの星に着目すると、「かご担ぎ」とか「あきんど」などの名前がつけられていて、オリオン座を指す「酒枡」屋に酒代の貸し借りがあり、逃げ続けているとなって、

何故かさそりに殺されたオリオンの故事を引用して「さそり座がいなくならないとオリオン座は出てこない」と同じような話になっていたりして、

日本古来の星のお話もなかなか面白い


そのほかにも、各地の協力者が古老などから聞き取って集めた星の名前の多くは、農業、漁業の季節、時間をはかるためのもので、

その星が見えたら麦を蒔く時期、稲を蒔く時期、

あの星が出てきたら漁をやめて帰る時間、

地平(水平)ぎりぎりにしか見えないカノープスのように、「その星が見えたら暴風が吹く」と天候予測に使われていることもあれば、

この星が○○のように見えるから今年は豊漁(豊作)といった占い伝承も。


今はもう、仮に地方で聞き込みをしても全く集められなかいだろう、そうした地域に根ざした生き方の中で伝えられたお話を読むことができる貴重な本、アイヌや沖縄での星の言葉まで網羅されていて貴重です。


※このブログ記事は本来3/11に掲載する予定で書かれていました。この記事から徐々に平常に戻していければと願っています。




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