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zoom RSS 「星新一展」に行ってきた

<<   作成日時 : 2010/06/21 23:20   >>

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1001編ものショートショートを書いたSF作家も、既に物故10年。現代作家の回顧展なんて珍しい企画だな(多分、自分が気付いてないだけ)と思いつつ、中学時代に愛読した作家でもあり、出かけてきました。

星新一公式サイト

星新一展(世田谷文学館)



各駅停車の電車しか止まらない蘆花公園駅で降り、少し歩くと世田谷文学館。入り口兼売店を抜け、2階の展示室に行きます。

入り口を占めるは、「午後の恐竜」モチーフの挿絵っぽいものと、星少年がかいた作文と絵。正直、太平洋戦争などの激動の時代を越えて来た方の、小学校時代の作文や絵がきちんと残っていることが驚き。先ずは親御さんが、そしてご本人が、きちんと昔のものを保管していたのだなぁというのがよく分かります。

その後は、お父様である星製薬創業者の星一さんの資料、少年時代の星新一さんが映った映像などを見たり、

評伝作家としての星新一の業績として、父の星一、祖父の小金井良精、彼らと関わりのあった明治の人々にスポットライトを当てた作品を生み出した、様々な資料とメモ、

ご自身の年代記や、UFO研究会から、同人誌「宇宙塵」を通じて商業作家としてデビュー、SF草創期の3羽ガラス(小松、筒井、星)的位置づけでの様々な交友、ショートショートの創作のヒントになったメモの山に、単行本、本を飾った挿絵の原画に、星新一がシナリオ構成に関わった「宇宙船スピカ」の映像や、NHKで最近制作された「星新一ショートショート」の小道具など、盛りだくさんの展示物が見られます。

何せ、

「火災が起きたら先ず一番に持ち出すこと」とされていたアイデアメモの本物や、

誰もが「こんなに細かい文字で書いていたの!」と驚く下書き・清書原稿、

「進化した猿たち」という本に結びついた、アメリカの1コママンガのコレクションや、

趣味で集めた「根付」、

何で取ってあったのかもよく分からない「宇宙塵」発刊前夜のある日の会合時の蕎麦屋の注文メモ(星さんは蕎麦じゃなくて丼!)に、

星新一がモデルとされるシンイチ少年が出てくる手塚治虫のマンガやら、

お嬢さん、お孫さんのエッセイ文まで、

星さんのご遺族全面バックアップの展覧会です。


その上、唯一の弟子筋にあたる江坂さんによる星新一名言集&ショートショートの作り方講座(一巡全部を眺めているのは大変だが、プロジェクターの下に、映し出しているもののプリントアウトがバインダーで置いてあるので、これを読むのが楽しい)がプロジェクターに映し出され、

目立たない場所にこっそり隠されている「ボッコちゃんのバーカウンター」
(ここには、星新一の等身大写真パネルが客として立っていて、会場内で唯一写真撮影が可能だったりする)


画像



原稿が飾られた間にさりげなく置かれている「貸し出し用の拡大鏡」には、☆印のシールが貼られているなど、細かいギミックがいっぱい。

会場の広さ以上に、見所がたくさんでちゃんと見ると時間がかかります。


最初の少年時代の作文や絵が残っているように、趣味で集めた根付や一コママンガ、細かい文字でびっしり書かれたメモや原稿、行きつけのバーのコースターに書かれた著名人のサインの数々など、昔のものを大事に取っておいたことが見て取れる展覧会。

「アイデアは、異質なものの組み合わせの中から生まれる」を身上とし、不思議だったり、怪奇的だったり、読後に背筋が寒くなったりするようなものを含め、様々なテイストのショートショートを書いた作家ではあるが、その背景には、こうした波乱万丈の転変の中で、好奇心旺盛な活動があったのだな、というのが実感できます。


展覧会のポスターに書かれている文句。
「われわれが過去から受けつぐべきものはペーソスで、未来に目指すべきはユーモア」

いや、星さんのユーモアを目指すとかなりブラックになると思うぞ。


最後に、本名である星親一さんの名前の由来「親切第一」の話。お父様の座右がこれで、社内や取り扱いの薬屋さんなどにこんな言葉を配っていたのだとか。親切というより真摯みたいですね。


自己に親切なれ

何人にも親切なれ

時間に親切なれ

職務に親切なれ

物品に親切なれ

金銭に親切なれ

学問に親切なれ

親切は平和なり 繁栄なり 向上なり

親切の前には敵なし






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