いーわん情報源 たまには日記

アクセスカウンタ

zoom RSS 本「全世界史」講義 全2巻

<<   作成日時 : 2017/02/08 23:55   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

中学の時に単行本1巻で「中国の神話時代から現代まで」の歴史が書かれたものを読んだり、高校時代の世界史の時間に(ヨーロッパよりも先進的な地域だったからという理由で)「中世イスラム史」をたっぷり聴かされたり、20年くらい前に「10世紀から20世紀までの千年史を30世紀から俯瞰している」設定の歴史概略書を読んだり、大きな流れをざっと見る、みたいな歴史のお勉強をすることが多々あったのだけど、これはその系譜の読書。

でもって、

本「世界史の10人」(2016/09/11)

とセットで扱う本。あっちが「その後の世界への影響」の点で重要な人物をピックアップして詳述した本で、こっちはとにかく全世界的な流れをざっと示す本。全部口述筆記で作られているようなので、読みやすいと言えます。


さすがに世界中の歴史5000年分ともなると1冊で書ききるのは無理、というのは、

本「読むだけですっきりわかる世界史」(2011/06/27)

本「読むだけですっきりわかる世界史 現代編 オスマン帝国の終焉からポツダム宣言まで」(2012/10/17)

が文庫本4冊も費やしていることから簡単に分かるのですが、あちらが「教科書のダイジェスト」的な作りであるのに対して、こちらは「人と物(に乗った文化・文明)の交流の世界史」的で、「世界史の10年」と同じく、あまり教科書では扱わない印象がある、中央アジア・中東のイスラム圏の歴史を組み込んでいる分、個々の出来事への言及が比較的少なくなって、国ごとに分割されない全世界的な流れをつかむための本、という感じになっています。


例えば、宋の時代に、鄭和の艦隊による大遠征があったが、予算的な問題があってのちにその事業は放棄された、という事実があったとして、

それが北方騎馬民族国家の金と漢民族国家の宋との和戦などの「中国史」の中でどう位置づけられるかは普通習うことが出来るのだけど、

インド洋の制海権を握っていた鄭和艦隊が居なくなったあとの「力の空白」にちょうど入り込んだのがオランダやポルトガル、のちにイギリスであって、もし巨大な戦闘艦を多数擁した鄭和艦隊がいたらヨーロッパの商船群もそんなに力を振るえなかったはずとか、


ギリシャ・ローマの文明というのをヨーロッパは自分たちのアイデンティティとして誇るけど、実際にはキリスト教が力を持つに従って「異教の訓え」として破棄していった。そこにあった知識や精神性は、その間、イスラム文明地域で継承されていて、ヨーロッパはそれを自分たちの世界に(北アフリカやスペインの領有が変わったりする中で)輸入する形で取戻したから今に伝えられているとか、


フン族やバイキング、モンゴル騎馬軍団などの大規模民族移動が、各地域で同時多発的に起こした物事とか、

そういう、「現在の国境」をまたいだ大きなくくりで見ないとその影響がよく分からないもの、を俯瞰できるのがこの本のいいところ、と言えそうです。


日本は、有史期間の全てをほぼ単一の地域国家として過ごし、列島地域に限って言えば領有したり奪われたりとか、支配民族が変化したり、みたいなことがほとんど起きていないから、日本史→世界史の順番に習う結果、「世界史=それぞれの国の歴史がたくさん」と思いがちな気がするのだけど、

実際にはヨーロッパだろうが、アジアだろうが、そもそも現代の国家に相当するものが千年、二千年前からあったわけではなく、民族が動いて住んでいる範囲が変わり、王が各地を併せて治めたりバラバラになったりする結果、大きくなったり小さくなったりする(アンジュー帝国やハプスブルク帝国と現代の国家群は一致しないわけだし)ことも認識しないと間違えるよね、というのを再認識する本でしょうか。


全世界の5000年史といっても、最後の1/4ほどは直近の200年に集中しているし、具体的な歴史事実がよく分からない、大航海時代前のアフリカにあった独自国家や、マヤ・インカの中南米国家はあまり扱っていないので、「西洋東洋交流史」かなぁ、とも思わないでもないけど、教養としての世界史の手始めになる本が読みたいと思ったらちょうど良い感じです。



「全世界史」講義 I古代・中世編: 教養に効く!人類5000年史
新潮社
出口 治明


Amazonアソシエイト by 「全世界史」講義 I古代・中世編: 教養に効く!人類5000年史 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル





テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
本「全世界史」講義 全2巻 いーわん情報源 たまには日記/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる